せんとくん応援ブログ

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奈良の思い出、せんとくん前史③

修学旅行2日目、つまり最終日は、早朝に白銀屋さんを出て目の前の若草山に登りました。出発前に、白銀屋にはお土産売り場があったので、友人と一緒になぜか「奈良刀」という男の子が大好きそうなお土産を買いました。


若草山の斜面は滑りやすく、先生から慎重に登り降りするように事前に注意がありました。鹿の糞がそこら中に散らばっていたので、転がってしまったらどんな悲劇が起こるかは容易に想像が出来ました。


私は臆病者なので、気を抜くと滑るだろうなと警戒しながらゆっくりと往復して事なきを得ましたが、降りる際にスピードを出し過ぎて転んで鹿の糞まみれにった同級生もいました。彼を襲ったこの惨劇が後々まで話のネタにされてしまったことは言うまでもありません。


若草山を降りたあと、東大寺の方に降りて行かずに春日大社を参拝しました。春日大社では、朝の木漏れ日や巫女さん、朱塗りの社殿や回廊など、生まれて初めて見る美しい景色と清浄な空気に感動しました。京都では神社には行かなかったので、神社ならではの厳かな雰囲気はとても印象深いものでした。


その後、念仏堂の前あたりを通ったと思いますが、東大寺大仏殿の方に降りて行きました。いよいよ大仏殿(金堂)の拝観です。金堂の廻廊沿いに歩いて中門の方に向かっていたのですが、途中、大仏殿の斜め前付近を歩いていた時に何気なく格子越しに大仏殿を見上げた時、そのあまりの大きさに圧倒されました。


以前の記事で書いたように、少なくともこれ以前に2回、来たことがあったはずなのですが、大仏と鹿を何となく覚えていたくらいで大仏殿の外観の記憶は全く残っておらず、こんなに大きな建物が目の前に現れるとは露ほども思っていませんでした。


こんな大きな寺のお堂がこの世に存在するなんて、信じられませんでした。この時の感動は、31年生きてきた中で最大のものの一つだと思います。何かの建物を見てこれほどまでに大きな衝撃を受けた経験はほかにありません。


思わず息を呑むほど驚き、一呼吸置いて「今からここに入るのか!」と大きな興奮が沸き上がってきました。前日の京都観光ですっかり京都大好き人間になっていましたが、この時の胸の高鳴りは前日巡った京都の3箇所でさえ、味わうことの出来なかったものでした。