せんとくん不毛の地、愛知県

私は現在愛知県在住です。出身も愛知県で、高校卒業後に進学のため上京し、しばらく東京で過ごした後数年前に愛知県に戻ってきました。このブログにとって最も重要な年である2010年は、東京にいました。

そのため、2010年時点でせんとくんの姿をどれくほど愛知県で見ることが出来たのかは、分かりません。せめて、11年前には愛知県にもうじゃうじゃせんとくんが生息していたと信じたいです。もし、その頃でさえも現在と同じような状態であったとしたら、あまりにも悲しすぎます。

だって、今ではここ愛知でせんとくんの姿を目にする機会なんてまずありませんから・・・もう完全に、絶滅危惧種です。いや、もはや幻獣と言っていいかも知れません。存在のレア度で言えばドラゴンとかフェニックスとか、そんなレベルです。ドラゴン・火の鳥・せんとくん。絶滅の危機などはとうに通り越して、中には記憶からさえ消滅しかかっているという人もいるのが現状なのではないかと危惧しています。流石にこれは悲観し過ぎかも知れませんが、そう思わざるを得ないほど、せんとくんを見る機会がありません。私は愛知のせんとくん事情しか知りませんが、せんとくんが愛知県民にとっての怨敵であるなんてことは決してないので、他の多くの県でも似たり寄ったりなのではないかと大きな不安を感じています。

愛知県は、奈良から近くはないですが決して遠くもありません。隣の隣の県です。京都より少し時間がかかるくらいで、交通手段にもよりますが早くて2時間、遅くてもせいぜい3時間ちょっとで着きます。

いくら最盛期から10年の月日が流れたとはいえ、そんな「準隣県」の愛知でこのような有様とは、残念至極です。『あの人は今』で取り上げられてもおかしくないレベルです。このままでは本当にヤバいので、名古屋駅に10体くらいせんとくんの人形を置いて欲しいです。今のままではそんなこと実現するはずはありませんが・・・。

しかし、私は決して希望を失ってはいません。表に出てこないだけで、我が愛知県にも「隠れせんとくん愛好家」が少なからず存在するはずです。公共の施設やお店など、不特定多数の人が出入りする場所からは消え去ってしまったかも知れませんが、自宅にてせんとくんグッズを所持している人は多数いるに違いありません。個人宅のグッズさえも処分し尽くされてしまうほど、せんとくんはヤワな存在ではありません。

また、せんとくんは一度見たら決して忘れることの出来ない強烈なキャラクターです。「記憶から消滅しかかっている人もいるのでは」と書きましたが、そういう人たちであっても思い出すきっかけを一つ与えることが出来れば、記憶の底に沈殿していた輝かしいせんとくんの思い出を蘇らせてくれることだろうと思います。私はせんとくんの底力を信じています。　

そして、市井に潜むせんとくん愛好家たちが草莽崛起の精神で立ち上がった時、せんとくんは再び多くの愛知県民からの注目を集め、恐らく名古屋駅にもせんとくんが出現するようになるでしょう・・・。

もちろん、このブログは、決してそのような世の中の隅っこに追いやられてしまったせんとくんファンたちの決起を促すためのものではありません。このブログを通して、人々を具体的な行動に駆り立てることが出来るなどと、大それたことは思っていません。

ただ、愛知県（というより奈良県外）の人々の記憶から完全にせんとくんが消滅してしまわないように、少しでもこの奇妙奇天烈な風貌をした英雄を皆さんの記憶の中に留めるための悪あがきをしたいだけです。

草莽崛起の夢は忘れず、でもそんな大それたことを目標とはせず、地に足を着けて一つ一つ、せんとくん称揚の記事を書いていけたらと思います。